育英センター 田中の教育ブログ「ノートの取り方」
富山本部校別館(中学部)
富山本部校に参りまして、HL(ハイレベル)クラスやAD(アドバンス・・・発展)クラスを多く担当することになりました。
先週土曜日の中2AD(アドバンス)クラスでの授業風景をお話しいたします。
中学校で習う助動詞の復習を一通り行い、must の「~に違いない」やcan’tの「~のはずがない」の
例文を解説していた時のことです。
※発展クラスは学習指導要領のリミッターが外れますので、上記は高校内容となります。
すぐにクラスの女子の一人が、質問をしてきました。
mustの文で、「~にならなければならない」と「~に違いない」、どちらで訳すか分からないケースがあるのでは?と。
私は「ぞくっ」ときました。スラムダンクの安西先生のように。
ノートを取りながらも授業に集中しないと、即座にこんな質問は出来ません。
かつ状況を想像し、批判的思考力も働かせています。
私は、すぐに全員にむけて説明をします。全員でシェアすべきだからです。
とても有意義で、素敵な時間でした。
さて、授業中のノートの取り方にはいろいろありますが、仮に下記の極端な3パターンを想定します。
A きれいにノートを取ることに集中して、先生の話はあまり聞いていない。
ただし、家でそのノートを見返すことはあまりしない。
B ノートは取るが色使いなど派手ではなく、メモに近い。先生の話を聞くことを授業のメインに据えている。
また、それらのメモをもとに、家で大事だと思う部分を、ノートにきれいにまとめ直す。
C ノートを全くとらない。家で勉強するのが面倒なので、その場で聞いて覚えようとする。
また、授業がつまらないときは、ワークや教科書の授業に関係ない部分を読んで、内容を覚えてしまう。
AとBでは、学習の定着に大きく差が出るのは明白ですね。
また、あまり勉強をしている気配がないのに成績が良い、という子は
クラスに一人はいますが、Cのタイプが多いように思います。
Cのタイプは、高校に行ってから成績が地の底に落ちていく場合も多いです。
努力を続けられる子しか、進学校では上位にいられませんからね。
ただし、Cの子からは見習うべき点もあります。
その場で覚えよう、覚えようとすることで、脳細胞の握力が強くなっていくのです。
脳細胞の握力、というのはあくまでも例えですが、覚えるのが早く、かつ忘れにくい、という力だと思ってください。
それとは逆に、覚えることを後回し、後回しにするAのタイプの子は、脳細胞の握力が弱っていくことを懸念します。
ゲームコーナーなどのぬいぐるみを取る機械で、アームがぬいぐるみの輪郭をなぞるだけのアレになってもらっては困りますね。
大人になってからの理想的なパターンはBではないかと思われます。
大人の社会では、人と話をするとき、メモを取ることが多いですよね。
そして、特に印象に残ったことは忘れないように、後でまとめる人もいます。
人と話をしているその場で、きれいなノートにまとめる大人など、私はこれまで出会ったことがありません。
いきなり蛍光ペンと定規で線など引き出そうものなら、話を聞いている相手に失礼ですよね。
書店に、ノートの取り方について書かれた書籍がたくさん並んでいます。
しかし、自分に合うノートの取り方は人それぞれです。
東大に入った子でも、汚い字で書きなぐったようなノートを取っていた事例を多数知っています。
中学校では、ノートの書き方も授業態度に含める先生もいらっしゃいますし、
ノートに写す時間をわざわざ取ってくださる先生もいらっしゃいます。
これも将来に向けた訓練(レイアウトの練習や自分に合ったノートの取り方の発見)になるので、決して軽視しないでくださいね。
塾では効率を重視するため、先に挙げたBを勧める先生が多いかもしれません。
採択しているワークに、大切な箇所はきれいにまとまっているのも、その理由です。
ノートの取り方として、間違っていると確実に言える方法はありますが、絶対的に正しい方法はありません。
ダイエットの本と同じく、いろいろな方法に踊らされないように願っています。
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