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「いま何時だと思っているの?早く帰って来なさい!」「ごめんなさい、すぐに帰ります!」

魚津本部校

みなさま、こんにちは

今後「間違えやすい英語表現」シリーズを完全不定期(?)で紹介していきますので、

今回の記事を読んで、興味を持ってくれた人は、末永くお付き合いくださいね

 

ではさっそくですが、

あなたは、以下のA君とお母さんの通話内容【日本語】を見て違和感を持ちますか?

 

母:  「いま何時だと思っているの?早く帰って来なさい!!」

A君:「ごめんなさい、すぐに帰ります!」

 

特に違和感はなかったのではないでしょうか

それでは、次の通話内容【英語】ではどうですか?

 

Mother :  What time do you think is it now?  Come home, soon!!

A :           Sorry, mom.  I’m going back!

 

この場合、 実は誤りが2ヵ所あります

わかりましたか?

 

~以下、解説~

まず、一見間違っていそうですが、❝ 間違いではない ❞ 点からです

 

①まず 母のセリフの「早く」は、early ではないかと思った人もいるかもしれません。しかしこの場合、日本語の「早く」は、どちらかと言えば「すぐに」を意味していますので、early でも間違いではありませんが、「早めに」という意味の early よりも、状況的には「すぐに、即座に」という意味で、soon の方が良いでしょう。

②一方で、A君の英語のセリフには「すぐに」という日本語に該当する英単語が含まれていないので、①の理由から、こちらにも soon などの副詞を入れないといけないと考えた人もいるかもしれませんが、進行形(be + Ving)には、≪近い未来≫に起こる事象を表すことが可能な場合があります。そのため、I am going back. は、soon を使わなくても「すぐに帰ります〔戻ります〕」の意味があるのです。

これは、進行形を使うことによって、「いま、帰って〔戻って〕いるところです」(←いままさにその行為(go back)の最中である)という進行形本来の意味を利用し、少なくとも発話者の頭の中では、もう動き出している(←もう自分の体は帰路にある)ことを表現しているわけです。もちろん、実際にもう動き出している場合(←実際に帰宅途中の場合)も使えますが、今から帰る支度をし始める場合でも、使える表現です。

 

次に本題の、❝ 間違っている ❞ 点です

 

What time do you think is it now? は、文法的に誤りがあります。

確かに「今何時ですか?」は、What time is it now? ですが、do you think と一緒に使う今回のケースでは、2つ目の節では「倒置」する必要はありません。

ですから、正しくは、What time do you think <it is> now? となります。

また、Do you think what time it is now? と、Do you ~ ? の語順にしなくてよいのかと思った人がいるかもしれませんが、今回のように Yes / No で答えられない疑問文の場合、Do you ~ ? / Can you ~ ? / Are you ~ ? / Have you ~ ? などのような語順の疑問文にはならないので、注意が必要です(←逆に言えば、Do you ~ ? などのタイプの疑問文はすべて、基本的には Yes / No で答えられるわけです)。今回は、「何(時)」が問われる疑問文なので、疑問詞【 what 】スタートの語順が適切です。

 

②もうひとつの誤りは、I’m going back! です

上述したように、進行形を使って「もうすぐ~する」という意味を表すことは確かにできますので、【 go back / 帰宅する】 を進行形にして、be + going back で「もうすぐ帰宅します」、I’m going back. で「私はもうすぐ帰宅します」を表すことは、一見問題なさそうに感じるかもしれません。

しかし、今回のケースではこれは誤りとなり、正しくは、I’m <coming> back! としなければなりません。

英語の表現の go back と come back は、どちらも日本語にすると「帰宅する」ですが、come と go は使い分けが必要になる単語ですので、要注意です。go / 行く〔向かう〕 と come / (やって) 来る は、日本語の場合、たいていは、「自分」や「自分の居る場所(立ち位置)」を基準にして使い分けます。今回は、「自分が家に ❝行く❞」わけですから、go を使って go home や go back、進行形だと I’m going home.  や I’m going back. で問題なさそうですが、実際には、会話の相手の視点(相手の居る場所(立ち位置))が重視され、その結果、相手=「母」から見て自分=「A君」が「帰って ❝来る❞」ことを表現するのが一般的です。

よって、今回は I’m coming back! が正しい表現となります。ちなみに、もし電話の相手が、別の場所(A君宅以外の場所)にいる友人などであれば、I’m going home. で「もうすぐ帰宅します」となります。

 

また、関連事項として、【 take / 持って行く・連れて行く】 と 【 bring / 持って来る・連れて来る 】 についても同様の考え方が適用され、使い分けが必要ですので、【 go 】 と 【 take 】 を同じグループ、一方 【 come 】 と 【 bring 】 もまた別の同じグループと考えておくといいですね!

 

I hope you will be looking forward to reading the next blog.

Bye for now!

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