富山育英センター

無料の体験授業・学習相談のお申込み・資料請求は
お電話でも受け付けています。

076-441-8006

受付時間 月〜土 9:00〜21:30

育英センター 田中の教育ブログ「エナジードリンク」

富山本部校別館(中学部)

前回より、近年私の目から見て、目立ってきた子供たちの特徴について記事にしております。

 

今回の内容はもしかすると、学校の現場ではあまり見られない、塾ならではの特徴かも知れないのですが…

 

 

授業中に「先生、トイレに行ってきます」と言って席を立つ子が、間違いなく増えているのです。

 

 

これについてはさすがに「駄目。」と言う訳にもいきません。

 

 

以前、明らかにトイレで授業中席を立つ回数が多い男の子は、トイレではなく、外でスマートフォンを触っていました。(当然、注意しました。)

完全にスマートフォンに心を支配されていて、授業にも集中できないほど依存しているのです。

「君はスマートフォンを使っているのではなくて、スマートフォンに使われているんだ」といった類の注意をした覚えがありますが、果たして彼の心には響いたのでしょうか。

 

 

 

 

また、授業中にトイレに頻繁に行きたくなる子で、エナジードリンクを習慣的に飲んでいる子も散見されます。

「体が成長しきっていない中学生が、あんなに大きい缶のエナジードリンクをガブガブ飲んで、果たして大丈夫なのだろうか」という疑問が私自身にあり、調べてみることにしました。

 

エナジードリンクにはカフェインが含まれます。

カフェインの効果について、いくつか調べてみたのですが…

 

①眠気覚まし

カフェインを摂取すると、眠気を作り出す物質である「アデノシン」という物質をブロックするため、頭が冴え、眠気が覚める覚醒効果があります。

 

②鎮痛効果

カフェインには、強心、末梢血管拡張効果があると同時に、脳血管収縮の効果もあり、これが頭痛を緩和するようですね。

玉露など緑茶にも大量のカフェインが含まれますが、古くから各国で薬として服用されてきた歴史があります。

 

③代謝促進

カフェインには代謝を促進する効果があり、脂肪の燃焼や基礎代謝の向上に効果があるようです。

 

④注意力・集中力の向上

脳の認知機能が高まり、興奮状態に近づくことで、計算能力や言語記憶など、勉強に良い効果がもたらされるようです。

 

⑤運動機能の向上

なんと、2004年までは、カフェインがドーピング禁止薬物に指定されていたそうです。

特に持久走に効果が認められ、1500m走では3秒程度タイムが縮まった、との研究もあるそうですね。

 

こうしてまとめてみると、「良いことづくめじゃない!」と錯覚しそうです。

しかし…

 

⑥利尿作用

…はい、授業中にトイレに行きたくなる原因の一つは、やはりエナジードリンクやコーヒーだったようです。

 

 

次に「カフェイン中毒」という恐ろしいワナにも注目してみました。

 

一日当たり、大人が摂取してよいカフェイン量は400mg、一回当たりの摂取上限が200mgと言われています。

コーヒーならば一日当たり、小さめのカップ(150ml)なら5杯、マグカップなら2杯半ほどになりますね。

 

そして、体重1kgあたり6.5mgのカフェインを3時間以内に摂取すると、およそ半数が急性カフェイン中毒の症状を起こすと言われています。

体重が50kgだとすれば、3時間以内に325mgのカフェインを摂取すると上記に当てはまります。

 

急性カフェイン中毒の症状としましては…

めまい、体の震え

心拍数の増加、異常興奮

不安、焦燥感

不眠症

下痢や嘔吐

などが挙げられます。

 

さて、大人のカフェイン中毒について述べてきましたが、子供の場合は発育途上と言うこともあり、中毒を起こすカフェイン量には大きな個人差があることが容易に推測できます。

つまり、子供の場合は、上記の体重あたりのカフェイン摂取量についてもあてにはならないでしょう。

異常に興奮して大声を出し、暴れている子供や、急に気分が落ち込み、焦燥感を抱える子供の原因が、実はカフェインの過剰摂取だった、ということもありえるかもしれません。

 

カナダ保健省では、13 歳以上の青少年について、1日あたり2.5mg/kg(体重)以上のカフェインを摂取しないよう注意喚起をおこなっています。

また、12歳までの子どもの場合、1日あたりのカフェイン摂取目安量を2.5mg/kg(体重)と設定しています。

 

この記事を書いている時、ちょうど中3男子が手にエナジードリンクを持って塾に来ましたので、カフェイン含有量を見せてもらいました。

…200mg含まれておりました。

 

計算するに、彼の体重が80kg以上あれば、カナダではセーフです。

 

eスポーツなど、ゲーム大会のスポンサーとしても、多くのエナジードリンクが参加していますね。

ゲームの実況動画を見るなどして感化され、勉強のときにエナジードリンクを飲みたくなる気持ちも分かるのですが、過剰な摂取は避けるのが良い、というのが今回の記事の結論です。

 

※なお、今回カフェインについて調べているうちに、コーヒーがカフェインを含んで苦いのは昆虫に食べられないようにするため、ということが分かって面白かったです。

また、記事を書いている時、コーヒールンバ、という懐かしい曲も頭を駆け巡っていました。

 

※5/16追記

育英センター富山本部校別館の自動販売機にエナジードリンクが入りました。

気になるカフェインの含有量は105mg、カナダ基準でも体重42kg以上ならセーフですが、値段も高いので「ここぞ」と言う時にどうぞ。

富山本部校別館(中学部) 校舎ブログブログ新着