たまごやき
富山本部校高校部
朝食に卵焼きを作っている。
卵を2個器に割り入れ、醤油と砂糖を気持ち多めに入れ、調味料もしくはだしを入れると同時に、白いところがなく中がまっ黄色に仕上がるよう入念にかき混ぜる。堅くなり過ぎないようふんわりと少し表面に焦げ目がつくよう巻き上げ巻き上げ焼き上げる。
醤油は入れずに砂糖だけの方がいいとか、逆に砂糖なんて入れると甘い卵焼きになっていやだとか、家庭によっていろいろな味の好みがあるようだが、僕はご飯のおかずに合うちょっと濃い目の卵焼きを好んで食している。
東京で暮らしていた頃、夜部屋に転がり込んできた友人に、翌朝この卵焼きを振る舞ってやろうと、僕なりに完璧な(!)卵焼きを作って出したところ、友人はおもむろに、ただでさえ少し濃い目の卵焼きにじょばっと醤油をかけて貪り始めたのだ。そもそも真っ黒な汁のうどんにさらに梅干しを溶きまぜて食すような人種が住む土地柄だ。こいつら舌がマヒしてるんじゃないかとかなり偏見さながらの言葉を陰で独りごちたことを今思い出す。
年齢を経て、どんな土地にもどんな家庭にも慣れ親しんだ嗜好というものがあるのだと達観するにつれ、あの「東京人へ偏見」もぜひ撤回したいとは思うものの、「もう醤油はかけるな!」という思いは今も頭をもたげ、僕は変わらず朝食にマイ卵焼きを作っている。
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