図書館番外編1
富山本部校高校部
今回はちょっと違う「図書館」についてのお話を書きましょう。30年以上前の情報になりますのでご了承ください。現在どうなっているのかは不明なので過去形で書きます。
福岡市に「福岡市青少年科学館」がありました。プラネタリウムなど,一般的な科学博物館にある設備がありますが,その中に図書室がありました。一般の図書館と同様に貸し出しできます。そこで出会った本「集合論 竹内外史 講談社ブルーバックス」がものすごく印象に残っています。
大学生だった当時,理系科目についてはいろいろ興味があり,特に,数学,物理,化学の本をいろいろ読んでいました。軽い気持ちで手に取った本でしたが,むずかしい内容がスラスラ読めるように書いてありました。
物理や化学は,実験によって法則が発見され,その正しさも結局実験によって保証されるもの,つまり「実験科学」「経験科学」というべきものです。数学は,基本的な設定からどのようなものが導き出せるかという,神がかったようなものです。そこには大きな断絶があるような気がしていました。そして,基本的な設定はどのように導かれたのかを考えると,集合論や論理学といったものからであると感じていました。
しかしその集合論や論理学についても,「実験科学」と同じように,根本は盤石ではなく,いろいろ議論が生じていることを知ることができました。
ずっと絶版になっていましたが,20年ほど前に新版が再販売されていて,すぐに購入しました。再読してみると,やはり素晴らしい本だと感じました。
理系なら,特に数学科志望なら,一読してはいかかでしょう。
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