育英センター 田中の教育ブログ「ゆる記事 rhyme(ライム)とrhythm(リズム)」
滑川校
中3の英語の授業で、rhymeとrhythmという単語が出てきました。
田中「rhymeって言うのは、韻を踏む。押韻。」
生徒「?」
田中「お・う・い・ん!」
生徒「??」
田中「ラップとかで聞いたことあるでしょ、ライムって。呂布カルマさんとかテレビで見たことない?」
生徒「やってみて」
田中「……僕タチッ♪ 友ダチッ♪」
生徒「ダサッ!!」
さんざん馬鹿にされましたが、この韻を踏む、というのは古くからの漢詩の決まり事でもありますね。
日本でも、詩の表現技法、有名な曲の歌詞など、日常的にお目にかかります。
田中「rhythmって言うのは、リズム。スラムダンクで出てきたでしょ。」
生徒「?」
田中「グ――ッド ウィドゥム!!」
生徒「??」
高頭先生、通じませんでした。
さて、rhythmとrhymeってスペルが似てますよね?
リズムは古代ギリシア語のrheo(流れるの意)が語源、ライムは昔のフランス語のrime(詩の意)が語源。
さらにrimeはラテン語のrhythmusからきており、さらに遡っていくと、ともに「流れる」という語源に行きつきます。
中学生に難しい語源の話をしても眠くなるだけですので、親戚のことばだよ、と教えることにしています。
studentとstudy、DRAGON QUESTとquestion markなど、特に中1の授業ではこれからの単語の学習にむけ、「親戚のことば」を強調しています。
押韻に話を戻しますが、私は、40年ほど前にたまたま見たテレビで聞いた、以下のセリフを今でも覚えています。
「人間、60でポンコツ、70で恍惚(こうこつ)、80でガイコツだ!」
見事に韻を踏んでいますが、大変ひどい内容ですね。※確か松村雄基さんという俳優のセリフだったと記憶しています。
40年たった今でも鮮明に覚えているわけですから、押韻のパワーを感じます。
ただ、時代は移り変わり、定年は延長されていますし、アルツハイマーの特効薬も開発されていますね。
80歳はまだまだ若い、そういう時代になってきています。
ビジネスにおいても、韻を踏んだ格言があります。
会社を起業する上で必要なものとは?→「ロマンとそろばんと我慢」
7月より新貨幣へと切り替わりますが、一万円札に登場する渋沢栄一先生の「論語と算盤」から派生している格言です。
椎名林檎さんと宇多田ヒカルさんの曲「浪漫と算盤」の歌詞も大変興味深いので、ぜひ聴いて見てください。
次にリズムですが、小学校の時に流行った、以下のことば遊びもいまだに私は覚えています。
「今日は朝から夜だった からりと晴れて雨だった 産まれたばかりのばあさまが 八十過ぎの孫連れて 黒い白馬にまたがって 前へ前へとバックした」
見事な七五調で、これも40年以上頭に焼き付いて離れません。リズムのパワーを感じます。
テレビCMも、皆の記憶に残るよう、意図的に5音、7音を使用していると聞いたことがあります。
焼肉のたれの晩餐館や、富山競輪…考えてみると頭に残るCMは、確かに5音、7音が使われていますね。
なお余談ですが、生徒に「一番印象に残っているCMは?」と授業で聞いたところ、5音・7音と全然関係ない美容整形のCMを挙げました。
女性が床でごろごろ転がっているあのCM、確かに頭に残りますね。