お月さま
富山本部校高校部
みなそこの月のうへよりこぐ船の棹(さお)にさはるはかつらなるらし
水の底にゆれる月の上を通って漕ぐ船の棹に触れるのは(月の世界にあるという)
桂の木であるようだよ。
土佐日記の一節にある和歌です。
夜明け前の美しい月に誘われて船を漕ぎ出した紀貫之。
海上には月や星が浮かんだ空の姿がそのまま映り、船はあたかも空の上をゆくようです。
日本の古典ではなかなか珍しい、スケールの大きな情景描写です。
日本では、月の中にうさぎが餅をついている姿が見えると言われますが、
中国では、桂の木が生えているように見えると言われています。
(桂については、マラソンの優勝者が頭に冠している月桂樹の葉を思い出してください)
月の上を通ってゆく船… 棹に触れるのは桂の木…
船が大空の中をゆく壮大なイメージが真っ直ぐに伝わってきます。
一昨夜はスーパームーンだったようです。
雲が晴れた深夜に南の上空を望むと、
少し高いところにまん丸のお月さまが下界を強く照らし出していました。
何かとてつもなく優しいものに守られているような気がしました。
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