地理の時間 4 カスピ海
富山本部校高校部
問題。
カスピ海は「海」でしょうか、それとも「湖」でしょうか。
正解は「海」です。
「いや湖でしょ!海と書いてあるけど湖だ」と考えた人。残念…。
陸地によって海と隔てられていれば湖と考えるのが一般的ですが、
これはあくまで「地形的」な区別で、
カスピ海は「法的」にそのように定められたのです。
これまでカスピ海においては、周辺国の間で海か湖かの論争が続いていました。
それはカスピ海の資源の所有が関係しています。
湖とすると、そこにある資源は周辺国の「共有財産」となり均等配分となりますが、
海とすると、国連海洋法条約が適用され、沿岸船の長さなどに応じて領海などが設定されます。それに従って、資源の所有も決まってきます。
1991年にソ連が崩壊するまでは、何となく湖とされて、資源もソ連とイランの共有とされていましたが、ソ連が崩壊し、周辺国が増えたことで、問題が複雑化していました。それが2018年に周辺国の首脳が協定に調印し、了解を設定する、つまり「海」として扱うことに合意しました。
でも、ちょっと考えてみると、海であっても、湖であっても、カスピ海はカスピ海です。
自然の一部です。
本来的には誰かのものではないのに、
人間の利害を調整するために、
湖になったり、海になったり…
これいかに…
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