生来の性分
富山本部校高校部
昨年他界した母が、病的と言ってよいほどせっかちな性分だったせいか、
私の根っこの所にも、今でもせっかちな性分が鎮座している。
私が一見悠揚に構えているように見えるとすれば、
一定の年齢を越えた辺りから、努めてせっかちを表に出さないようにしているからだ。
昨年SUV型の少し大きな車に乗り換えた。
当初は車幅が気になって仕方がなかったが、運転に慣れてくると、
「のんびり走った方が楽しいよ」という雰囲気を、この車が醸し出していることに気づいた。
交差点で停車している時も、ふと見知らぬお宅の真っ赤に染まったモミジを見て、
「なかなかいいね~」と発進するのも忘れるほどに見入っていることがある。
それでも、せっかちの虫は不意に蠢(うごめ)く。
富山県人は、―特に運転の際―せっかち(ゆえに自分勝手)な人が多いように思う。
昨日もウインカーも上げずにそそくさと右折する車や、
こちらの信号が青に変わる寸前に、交差点を猛スピードで横切っていく車を見た。
「そんなに急いだって、特にいいことがあるわけじゃないのに…」
亡き母から受け継いだ性分をすっかり棚に上げてそうつぶやいた自身を省みて、
苦笑を禁じえない私が、運転席にはいた。
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「間(ま)」を惜しむ