IQが高いことは何を意味するのか?
魚津本部校
私がまだ大学生だったころ、当時所属していたゼミの教授がこんな話をしてくれました。
教授「IQ(知能指数)が高ければ賢いなら〇〇(当時話題になっていた政治家)はかなり賢いことになるけど、君たち(ゼミ生)は〇〇が賢いとは思っていないだろう。」
「〇〇のIQは推定120らしい。全人口の上位10%の知性を持つ人間があんなにおかしな政策を実行するわけがない。」
私たちゼミ生はダメ政治家の烙印を押されていた〇〇さんのIQが120もあることに驚いていましたが、続けて教授は以下のような例え話をしてくれました。
教授「IQというのはサーチライトの光の明るさみたいなものでどれだけ光が強くても見当違いの方向に照らしていては本当に大事なものが見えない。たとえ光が弱くても適切な方向をきちんと照らしてあげることが大事だよ。」
当時の私はこの話がかなり印象に残りました。いまでも時折この話を思い出しては人間の知性とは何なのだろうかと思いを巡らせたりしています。
つい先日、ふとこの話が教授のオリジナルなのか何か元ネタがあるのかが気になり、調べてみました。
するととある海外ジャーナルのレポートがヒットし、内容を確かめたところ当時の記憶と大方一致したのでおそらく教授はこのレポートを読んでなにか感じるところがあり、私たちにシェアしてくれたのだと思います。
英語で書かれたそのレポートをあらためて読んでみると、「高IQ=賢い」と単純には判断できないことを痛感しました。
レポート中以下のような実験が紹介されています。
様々なIQの人に以下の質問をします。
問題:「AさんはBさんを見ていて、BさんはCさんを見ている。Aさんが既婚者、Cさんが未婚者であることがわかっているとき、既婚者が未婚者を見ているといえるか?」
答え:「見ている」「見ていない」「与えられた条件だけでは確定できない」の3択
回答者のIQの程度に関係なく多くの解答者は「確定できない」を(誤って)選ぶようです。
本当の答えは「見ている」です。なぜだか分かりますか?(ヒント:Bさんは既婚か未婚のどちらかにあてはあまる)
実はIQによる差があらわれるのはここからです。
一度間違った解答をした人に改めて各選択肢を吟味するよう伝えます。
すると高IQの人ほど「見ている」が正しいことに早く気付くことが多いとのことです。
逆に言えば、最初の着眼点が間違っていると、高いIQも十分には生かされません。
これはまさに、教授が話してくれた「サーチライト」の例えそのものではないでしょうか。
どれほど明るいライトでも、照らす方向が間違っていれば大切なものは見えません。
勉強も同じです。
知識を増やすことや計算力を鍛えることももちろん大切ですが、それ以上に「この問題はどこに注目すればよいのか」「どのような考え方でアプローチすればよいのか」を身につけることが重要です。
学習塾の大きな価値の一つは、まさにその「問題への向き合い方」を学べることなのかもしれません。
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