育英センター 田中の教育ブログ「福井県の高校入試改革その1」
富山本部校別館(中学部)
福井県の高校入試制度改革が注目を集めています。
福井県の入試改革に関する過去の記事はこちら
現中3の公立高校入試を2月初め~半ばに早める、という発表がありました。
https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/1270927
本年度より新学習指導要領がスタートし、教科書も一新されました。
ご存じのとおり、高校でこれまで学習していた内容が中学校に降りてきたため、
学習内容が増加しました。その上、入試の日程が早まるとなれば大変ですね。
以下、考えられるメリット、デメリットを数点挙げてみますと
メリット
コロナウイルス感染症に罹患してしまった生徒の進路決定がギリギリにならない
福井県では、新型コロナウイルス感染症に感染するなどで、
一般入試(追検査を含む)を受験できなかった志願者を対象に、特別検査を実施しています。
なお、令和3年度は特別検査の合格発表が3/24日でした。
入試が2月に前倒しになれば、コロナ禍の動向にかかわらず、いろいろな面で余裕が持てますね。
私立高校と入試日を近づけることで、これまでの私立専願層にも受験してもらえる
実はこれが一番大きいと思われます。
今年は先行き不安の中、大学入試においても早々に推薦で私立大に決める層が出ました。
定員割れが常態化している県立高校にとってみれば、私立高校との争いに敗れるわけにはいきません。
少子化の中、激しい生徒獲得競争が予想されますね。
デメリット
進度の早い中学校と、進度がギリギリの中学校との間で、学校間格差が大きくなる可能性が増す
富山では中教研、金沢では統一テスト、福井では学診という、受験校を決める上で
重要視されるテストが北陸3県それぞれにあります。
※なお、いずれも作成・運営は中学校サイドです。
試験範囲が統一されているため、生徒の学力を計る以外に、実は各中学校の教科進度を揃える働きも持っています。
進度が遅れている中学校については、単元の十分な理解・演習がないまま
これらのテストや模擬試験に臨み、基準点を満たさず、上位校を諦めてしまう層がでるかもしれません。
私は今年3月末まで金沢で授業をしていましたが、中2の学年末テスト英語の範囲が、全て中3内容の中学もありました。
教科書改訂に備えることができた中学と、そうでない中学では既に差が出来ているのかもしれません。
塾に求められる役割はますます大きくなってきていると感じます。
https://www.asahi.com/articles/ASND771K9ND2PISC00Z.html
https://news.yahoo.co.jp/articles/9383b8fef32efac9a020abb80bf44a68277994f3
県立高校合格発表後のクラスの雰囲気はどうか
学校の先生方にはご理解いただけると思いますが、県立高校の合格発表後も引き続き
授業や学校行事が行われるとなると、クラス運営が非常に大変になるのは想像に難くありません。
残念ながら第一志望に届かなかった場合、ショックを抱えて学校に行くのを苦痛に感じる子も出るでしょう。
4/28追記
県立高校の一般入試日が2/16、2/17に決定したと福井県教委から発表がありました。
合格発表は2/25となります。
また、新しい試みとして推薦も含めた全ての県立高校入試にWeb出願を取り入れる、と発表がありました。
次々と凄い改革!という感想です。
長くなりましたので、次回以降の記事その2に続きます。
次回は教育業界に激震が走った
「高志高校 中高一貫内部進学生90名中東大現役10名」
についてです。
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