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育英センター 田中の教育ブログ「時間切れしやすい生徒の特徴」

富山本部校別館(中学部)

前回は時間切れしやすい教科についてお話ししました。

 

実は、前回触れなかった理科、社会につきましても、時間切れする可能性が今後増えてくるかもしれません。

単に暗記した知識だけを問う入試ではなくなってきているからです。

 

昔の入試は、知識を暗記していれば突破できるものも多かったのですが、電子機器が普及しきった現代では、表面的な知識は「ググれば」一発です。

言わば、国民全員がwalking dictionary時代です。

 

そんな中、知識を活用する設問が増加しているわけですね。

例を挙げるなら、現代起きている様々な時事問題と、学校で習った知識を組み合わせ、記述式で答えさせるような問題が増加しています。

これまでの定番記述問題と違い、丸暗記で対応しづらい、かと言って重要な事項を暗記していないと手も足も出ない問題が増えてきます。

 

こうなると、これまでの入試では比較的時間に余裕のあった理科や社会であっても、時間いっぱいまで内容を煮詰める必要が出てくるわけですね。

 

 

さて、今回の記事は「時間切れしやすい生徒の特徴について」です。

模擬試験の進学相談会で20年近く、途方もない数の時間切れに関する相談を受けてきた私より、特徴的なパターンを2つご紹介します。

 

①生活力の無い生徒は時間切れしやすい

 

世の中、勉強より大切なことがあります。その一つは生活力です。

例を挙げるため、以前の記事に出てきた、ショッピングセンターで迷子になったぼうやに再度登場いただきます。

 

ぼうや:……また、このショッピングセンターで迷子になってしまった。4歳の時以来だ。

中学生にもなって迷子なんて恥ずかしいなあ。

でも、親を探し続けてもう30分も経つし、バスに乗るお金も持っていないや。

公衆電話で残ってたお金も使ってしまった…3回も間違い電話をかけて、相手は怒っていたなあ…。

親の携帯電話の番号、覚えていたはずなのになあ…

 

~ 相変わらずうろうろ探し回って10分後 ~

 

ぼうや:あっ!サービスカウンターがある!

あそこに言えば、館内放送をかけてくれるはずだ!やった!

……でも、恥ずかしいなあ………

サービスカウンターのほうを、チラチラみながら、前を5往復する。

 

サービスカウンターの係員…もしかして、あの胸のシャツのボタンを触りながらうろうろしてる男の子、さっきお父さんに聞いた特徴…間違いないわ!

 

こうやって、サービスカウンターの係員に呼び止められ、係員が聞いていた父親の携帯電話に連絡がいき、一件落着です。

おそらく生活力のある迷子であれば、すぐに館内フロアマップを見てサービスカウンターへ直行し、すぐに放送を頼んでいたことでしょう。

生活力の無い子は、時間にしておよそ1時間無駄にしてしまっているのです。

 

上と同じ現象が、テストにおいても起きるのです。

 

テストにおいて、考える時間は必要ですが、迷ったり、躊躇したりする時間は、極端な話一秒もいりません

 

この問題の答えは、アだろうか、ウだろうか…悩むなあ。

もう一度文章を読んでみよう。

うーん、やっぱりアかウで迷うなあ。

どっちにしよう…。

 

時間切れしやすい子は、テスト時間の中に、単に迷っているだけの時間が大量に含まれます

上記の場合、とりあえず答えにウと書き、問題番号に☆などの印をつけ、迷わず次の問題に進むべきなのです。

 

そして問題を最後まで解ききった後に、☆のついた問題の精査に移る訳です。

 

生活力の無い子が時間切れしやすい、という理由がおわかりいただけましたでしょうか。

 

 

②問題文を読み飛ばす生徒は時間切れしやすい

 

問題文をしっかりと読んでいる子は、解答に何が求められているかを正確に把握した上で考えるので、無駄がありません。

まさに急がば回れです。

 

例えば、数学のきつい図形の問題で、考えても考えても解法が浮かばない、というとき…

実は問題文中の条件の一つを読み飛ばしていた、というケースがこれに当たります。

 

答えを出すための条件がないのに、図形に何度も補助線を引く、という行為は

言ってみればパズルのピースがないのにパズルを完成させようとしているのと同じです。

 

あとから見直したら実は簡単に解けた、というケースの多くがこれに当てはまりますね。

 

国語でも同じことが言えます。小説や説明的文章の本文と同じくらい、問題文は大切です。

何を聞かれているかをしっかり捉えてもいないのに、記述が書けるわけがありません。

 

また、問題文に、解答を作るためのヒントが多く含まれる設問も多いです。

問題文が長い=問題を解くためのヒントが含まれている、と捉えればよいのです。

 

「〇〇」という語句を用いて…という出題は、本文中に「〇〇」という語句そのもの、あるいは類義語があるケースがほとんどです。

その語句の周辺の文章から答えを作りなさい、と言っているわけですね。

要は、本文を広い海に例えるなら、問題文中の語句が魚群探知機になっている訳です。

魚群探知機なしに、やみくもに海に潜っても、お目当ての魚が見つかるまで時間がかかることは明白ですね。

 

よって、慣れるまでは、線を引きながら、また大切な部分を四角や丸で囲みながら問題文を読むと良いでしょう。

繰り返し申し上げますが、急がば回れ、です。

 

今回の記事で少しでも、時間切れする生徒が減ってくれることを祈ります。

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