育英センター 田中の教育ブログ「高校入試のマークシート移行の流れ」
富山本部校別館(中学部)
今回は、高校入試のマークシート移行の流れについてです。
国立高専が、全国一律のマークシート型入試であることは過去記事でも取り上げましたね。
ほかにも私立高校ではマークシート型入試を取り入れているところが全国で多数あります。
現在公立高校入試で、マークシートを導入しているのは東京都、神奈川県です。
ただし、高専のように全問マークシートという訳ではなく、漢字の出題、作文や長字数の記述は別に書かなければいけないハイブリッド型です。
また、来年2023年度より、愛知県がマークシート型入試に移行することを発表しています。
マークシート型入試の利点としましては、
①採点業務を機械に任せるため、大量の答案を機械で採点できる
②採点ミスが少なくなる
③結果が速く出る
といったことがあげられます。
逆に問題点としましては、
①適切な平均点にするための難易度調整が難しい
②マークずれが危険
③記述問題を出せないため、ある程度の問題数を用意しないと、実力がはかりづらい
などが挙げられます。
入試は、結果を迅速かつ正確に出さなければいけません。
記述問題が多いときの入試の採点現場は、さぞかし大変であろうと思います。
一人の担当が採点していても、長時間にわたり、大量の枚数を丸つけしているうちに、自分の中の基準がぶれてくる可能性があるためです。
茨城県では、昨年度大きな採点ミスが発覚したこともあり、今年度の入試はほとんどが記号選択式の出題に変わりました。
また、同じ関東圏の埼玉県、千葉県は東京都や神奈川県の入試と近く、大きな記述や漢字以外はほぼ記号選択の問題となっており、すぐにでもマークシートに移行できる問題構成です。
※なお、都立でありながら共通の問題を採択していないのは著名な進学校です。独自に思考力を問う、ハイレベルな入試問題を作成しています。
関西圏の大阪、京都、奈良、兵庫も同様に、記号の選択の出題が大半を占めますので、いつマークシートに移行してもおかしくありませんね。
ただし、上の問題点で挙げたとおり、マークシート型の入試は作問が難しいと思います。
極端な例としましては、問題数を増やす、文章を長くする、等で時間切れを誘発すれば、平均点は簡単に下げられます。
しかし、真の実力を正確にはかれたか?という部分についてこれでは疑問が残りますね。
また、マーク型の問題を少なくすれば、解けなかった問題でも、勘が冴えわたり高得点になる生徒も出てしまいます。
※過去センター試験で、「マークずれをしたが、逆に点が上がった」、と喜びの報告をしてきた生徒がいましたが、単なる勉強不足ですね。
入試は都会からまず改革が始まり、それが地方へ波及していく流れであることは再三申し上げております。
しかし、記述が多い北陸の公立高校入試は、(※高校の先生方は辛いでしょうが)なんとか堅持していってもらいたいと個人的に願っております。
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