秋桜再見
富山本部校高校部
朝目覚めて庭を見ると、細君が群生する秋桜の花の中にいた。
自分の背丈ほどもある秋桜の中から、幾本かの花を切り取っているらしい。
あとで聞いてみると、見た目枯れの兆しのある花だけを選んだということだった。
すぐに捨ててしまうのかと思いきや、
細君は切り取った花を、水を入れたガラスの小瓶にさして、
白い壁の少し高い位置にある、借景窓とも言える横長の窓枠に置いた。
日の光が差し込んできて、萎えていた秋桜たちがまた笑い出したように見えた。
そしてふと、なかなか風情があるものだなあ、と思った。
普段古文の授業で「風情」とか「風流」とか「趣がある」とか、当たり前のように言葉に出してはいるものの、実際身に染みて「感じる」ことはなかなかない。
そのうち四角い窓枠の中に、上層が白くなり始めた立山連峰が姿を現した。
その前には小瓶にさした幾本かの秋桜。
もはや文章の中でしかお目にかかれない、古風でわびさび的な「風情」を想像するのもいいが、これはもしかしたら新しい「風情」の感じ方なのかもかもしれない、と思った。
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