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選択公理

富山本部校高校部

数学の世界に「選択公理」というものがあります。

公理とは無条件に認めるルール・約束のことですが、この選択公理の内容をものすごくざっくり言うと、

「空集合でない集合がたくさんあるとして、それぞれから1個ずつ要素を取ってきて新たな集合を作れる」

というようなものです。

恐らく「当たり前じゃん」と思ったのではないでしょうか。では、次はどうでしょう。これもものすごくざっくり述べますが、

「1個のボールをいくつかに分けて、適当に組み直すと、同じボールが2個できる」

恐らく「そんなわけないじゃん」と思ったのではないでしょうか。

これは「バナッハ・タルスキーのパラドクス」と呼ばれるものですが、実は選択公理を使うと証明できてしまうのです。

あまりにも直感に反するのでパラドクスと言っていますが、実際にはきちんと証明ができるので立派な定理です。

 

バナッハやタルスキーがどう思っていたかは分かりませんが、この選択公理は本当に正しいのか、ルールとして認めてしまって良いのかなど、過去に大論争を巻き起こしました。

現在ではそういったゴタゴタはきちんと解決されています(解決されたのはほんの60年くらい前のことでかなり最近です)。

その辺りの歴史も含めた解説本やウェブサイトなどはたくさんあるので、興味があれば調べてみて下さい。

 

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