561は素数か
富山本部校高校部
p を素数とし、a を p と互いに素な整数とするとき、
ap-1 ≡ 1 (mod p)
が成り立つ。
入試でもおなじみのフェルマーの小定理ですが、これの対偶を考えます。
つまり、自然数 n が、n と互いに素な自然数 a に対して
an-1 ≡ 1 (mod n) ・・・①
を満たさないなら、n は素数でない、ということです。
これを使って、自然数 n が素数かどうかを確率的に判定する方法を「フェルマーテスト」といいます。
自然数 n に対して、ある a で①が成り立たなければ n は素数ではなく、①が成り立てば素数かもしれません。
「素数かもしれない」というのは、例えば a = 2 のとき、n = 341 とすると①を満たしますが、341は合成数です。
このように、合成数であるにも関わらず、ある意味で素数のように見えてしまうものを「擬素数」と呼びます(今回の判定法による擬素数はフェルマー擬素数といいます)。
でも、色々な a で成り立てばさすがにそれもう素数なのでは……?
と思いたくなりますが、残念ながらそれは言えません。
タイトルの561は当然合成数です。
3で割り切れることがすぐにわかります。
ところが、n = 561と互いに素な任意の自然数 a に対して、①が成り立ってしまいます。
このような自然数を「カーマイケル数」と呼び、無数に存在します。
561は最小のカーマイケル数です。
結局役に立たなさそうな判定法ですが、素数で順にちまちま割っていく素数判定法よりも計算が早く、大きい素数を探すのに役立ちます。
また、フェルマーテストを改良した判定法なども存在します。
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