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記号接地

富山本部校高校部

「記号接地」という言葉があるようです。

AI分野の用語で「言葉や記号と、実世界にある事物の意味を結びつけること」であり、AIはAIであるがゆえに、「言葉や記号」と「実世界にある事物」の意味を結びつけることができないということをいいます。

たとえばチャットGPTさんに、「リンゴとは何ぞや」と問うたとき、彼は

**りんご(Apple)**は、バラ科リンゴ属に属する果実で、世界中で広く栽培され、食べられている果物の一つです。以下にりんごの主な特徴を挙げます。

外観と形状
りんごは基本的に球状またはやや縦に細長い形をしており、サイズは小さなものから大きなものまであります。
表面の皮は赤、緑、黄色、またはそれらの混色で、品種によって色合いが異なります。(以下略)

…と答えますが、彼は「バラ科とは何か」「果実とは何か」「世界とは何か」「果物とは何か」「食べるとは何か」などなどを理解ないまま発言しており、また「小さい」や「大きい」の概念、「色」とは何かも知らずこの記述を吐き出しています。

めちゃくちゃざっくり言うと「あるインプットがあった場合、対応した内容をアウトプットをしている」だけなのです。右から来たものを表現を変えて左へ受け流しているだけみたいな。

人間はこの点でAIとは決定的に異なり、生まれて以降、「ことばと身体感覚や経験とをつなげて」成長しているのです。

…という話を聞いた時、自分はすでにいい大人であるにもかかわらず、最近機械的な「インプット→アウトプット」が急に色づいた経験に変化したことを思い出しました。

私はかつてfeasibleという単語に出会ったとき、「実行可能な」という和訳を機械的に吐き出していました。なぜそういう意味になるのかまったく知らずまた考えたこともなかったので、まさに入力⇒出力の流れでこの単語を対処していました。

ある日なんでこんな意味になるねん?と思って語源を調べたら、フランス語の”faisable”に由来すると書いてあって、”feasible”という字面と「実行可能」という意味が急に密接に繋がりました。

“faisable”は” faire”+”-able”、つまり英語で言うと”do+-able”なので「実行可能」という意味になるだと。これでもう忘れることはないでしょう。

これで私がAIではなかったことが証明されました。

Quod erat demonstrandum.

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