上と下
富山本部校高校部
上と下。
「うへ(うえ)」と「した」。「かみ」と「しも」。
「うへ(うえ)」は「した」に対して、空間的に隔たった高い所や表面を表す。
だから、古文では「うへ(うえ)」は、絶対的な存在である「天皇」を表すことが多い。
「かみ」は「しも」に対して、連続する物事のはじめ、上部、上位を表す。
川の上手(かみて)と下手(しもて)。和歌の上(かみ)の句と下(しも)の句。
「かみ正暦のころほひよりしも文治の今に至るまで」というように、
「かみ」が時間的な連続でいう「昔」を意味することもあった。
なんで「上」と「下」の話?かと言えば、昨年の大河ドラマ「光る君へ」の中で、
清少納言が仕える中宮定子や、紫式部が仕える中宮彰子が、
一条天皇のことを「おかみ」と呼んでいたからである。
はて?「上」と「下」の道理から言えば、
一条天皇は「おうへ(え)」と呼ばれてもいいはずだが……。
もしかしたら、雲の上の存在である天皇も、いつもそばにいる中宮にしてみれば、
自分と深くつながりのあるところのちょっと「上」にいる
一人の人間だったのかもしれない。
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