眼前の富士に愛を込めて
富山本部校高校部
パソコンを起動すると、デスクトップ上に、
随分昔に撮影した青空を背景にした河口湖越しの富士山の威容が飛び込んでくる。
〈色濃き衣に白き衵(あこめ)着たるやうに見えて、山の頂のすこし平ぎたるより、
煙はたちのぼる。夕暮は火の燃えたつも見ゆ。〉
『更級日記』に登場する富士山の描写である。
任を終え上総(かずさ)の国(現在の千葉県の一部)から上京する父に伴われて、
少女時代の作者は、道中様々な景観に興味をひかれつつ、駿河の国にさしかかる。
作者が目にした富士の山は、山頂から煙を吐き、時に火をも吹き出していたわけで、
まさに噴火活動真っ最中だったということだ。1000年代初頭のお話である。
富士山は今長いお休み中であるらしい。いつまた噴火するかが時々話題にも上る。
研究者に言わせれば、健常な人が「いつ風邪をひきますか?」「いつ癌になりますか?」
と問うているのと同じくらいわからないことらしい。
近年各地で頻発する大地震のことを思うと、近々富士のお山も…と不安にもなるが、
あとほんの100年ほどお休みを続けていただけたら…とも思う。
デスクトップ上のごとき美しい富士が、変わらず燦然と輝いて鎮座ましますように。
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