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0以上の多項式の話

富山本部校高校部

xの多項式

x4+2x3+4x2+4x+2

がすべての実数xで負の値をとらないことを示せと言われたら、大抵の人は微分すると思います。

もちろんそれでいいのですが、実は

x4+2x3+4x2+4x+2

=(x2+x+1)2+(x+1)2

と変形すれば、微分しなくても0以上だとわかります。

 

では、負の値をとらない実数係数の多項式は、いつでもこのように2つの平方式の和で書けるのでしょうか。

 

このような多項式P(x)を任意にとり、次数をnとします。

このP(x)は複素数の範囲で1次式の積に因数分解できます。

P(x)=A(x-α1)(x-α2)…(x-αn)

Aは最高次の係数で、当然実数です(あとで考えればわかりますがAは0以上です)。

α1からαnは複素数です。

実数係数なので、P(x)=0の虚数解は必ず共役なものがペアで現れます。

そのペアたちを

(x-(a+bi))(x-(a-bi))=(x-a)2+b2

のようにし、有名な恒等式

(a2+b2)(c2+d2)=(ac+bd)2+(ad-bc)2

でまとめていきます。

実数解をもつ場合、P(x)が0以上であることから偶数個の重解になるので、因数分解の中の対応する部分は1つの平方式になります。

以上のようにしてうまくまとめれば、最終的に2つの平方式の和になります。

 

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