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蓮(はちす)の上

富山本部校高校部

ひとたびも南無阿弥陀仏といふ人の蓮(はちす)の上にのぼらぬはなし

 

空也作とされる和歌です。

「蓮(はちす)」とはいうまでもなく「蓮(はす)」のことですが、

その実が蜂の巣に似ていることから、「はちす」と言うそうです。

問題は「蓮(はちす)の上」ですが、これは「極楽浄土」を意味します。

よく古文に出て来る言葉ですが、語注でも説明していないことが多く、

暗記すべき古文単語とは別に、古文常識として知っておくべき言葉なのだと思います。

古文の勉強の大変なところの一つですね~。

 

昔、とある仏壇店のテレビCMで、

大きな蓮の葉にお釈迦さまが鎮座ましましているアニメーションがよく流れていた。

私が「蓮」といえば「極楽」と発想できるのは、今でもこのCMのおかげだと思っています。

もはや古い人間の私ですが、一応初期の映像世代ですから、

知識の半分以上は、テレビや漫画などのメディアを通じて定着したものだと思っています。

普段テレビやパソコンから流れて来る情報を、ちょっとだけ興味をもって眺めるだけで、

問題文を読んでいる時々、「おっ、これは!」と発想できる機会が少しでも増えれば、

それは、うれしい兆候だと思うのです。

 

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