本日のetherial
富山本部校高校部
英単語のお時間です。
“etherial”という語は知ってますか。私は知っています。
名詞である”ether”という語は知っていますよね。化学の授業に出てくる揮発性の液体、エーテルです。
“ether”という語はtheがつくとポエムの世界では「(雲の上の澄んだ)天空」、
はたまた古代の物理の世界では「エーテル」という「(光などの)媒質仮想の物質」、
はたまた中世文明の世界では「空を満たし星を構成すると信じられていた物質」のことを指します。
なんだかMPが回復しそうですね。
“ether”という語は、語源的にはラテン語” aether, -ris, (acc. -era), さらに古典ギリシャ語”αἰθήρ“まで遡れます。
ラテン語・ギリシャ語両方で “aether” は「四大元素(地・水・火・風)」を超える第5元素、
つまり “quinta essentia(第五元素)” として哲学的にも重要でした。
この語から後に英語の quintessence(真髄・本質)という語も生まれます。
(カルドセプトというヴィデオゲームに「クインテッセンス」というカードがありましたね♠)
このように”ether”はとっても歴史のある単語なんですね。
そんなわけで形容詞の”etherial”は「〔音楽・芸術作品・雰囲気などが〕極めて優美な、この世のものとは思えない」という意味があります。
(もちろん化学の文脈では「エーテルの」という意味もあります)
ひとつ賢くなりましたね。
まあいま遊んでいるヴィデオゲームでは「引いたターンに使わないとエーテルみたいに蒸発して手札から廃棄されちゃうよ」という意味で使われているのですが。
私の特技は、たとえ何の話をしていても強引にヴィデオゲームの話に持っていくことです♧