『いそがしくても食事と睡眠は大事だよね』という話
富山本部校小学部
※ほとんど趣味の話ですが、最終的に表題回収へと至りますのでご容赦ください。
※「作家名(敬称略)以外の固有名詞」は念の為伏せてあります。予めご了承ください。
私は現在電子書籍で700冊、自宅に(数えてないが)300冊の漫画を所持している。画力とストーリーテラーとしての能力を兼ね備える「漫画家」という人種は、それだけでとんでもない才能の持ち主であると言え、私のようにストーリーテラーとして挫折した人間にはそれが尚更骨身に染みるのだ。魅力的な物語を矛盾なく構成することのなんと難しいことか! 漫画家はそのうえ絵まで上手いのである。才能も努力も、まさに桁違いである。
さて、そんな日本漫画界が、とあるダークファンタジーのヒットで世界的に知られた三浦建太郎を失ってから早4年が過ぎた。
中世ヨーロッパの暗黒を思わせる陰鬱な世界観、偏執的とも言える圧倒的な描き込み、息を呑む大迫力の戦闘描写…その魅力はこの少ない字数では語り尽くせないが、劇中、復讐の旅の中で磨り減っていく主人公が得たひとときの安らぎが再び壊されようとしたその時、主人公の心より先にその生みの親の身体が限界を迎えてしまった。
私が好きになる作家は何故か遅筆な方が多く、新刊を2年近く待っている作品もある。そしてその中には、三浦氏のように残念ながら絶筆となってしまう方もいる。
必然として月刊誌連載の漫画が多く、週刊誌連載で単行本を購入しているのは2023年にアニメ化され話題になったあの“勇者の死から始まる葬送の物語”くらいである。それも先日遂に休載となってしまったが…
まさに命数を削って日々戦う。そんな漫画家が多い中で、それでも90歳過ぎまで生き天寿を全うされた方々もいる。
やなせたかしと水木しげるだ。
この2人の共通点は「よく食べ」「よく寝た」ことだ。
ぜひ、「やなせたかし 朝食」で検索してみていただきたい。日本に生まれた全てのこどもが1度は必ず触れるであろうあのヒーローの生みの親の93歳当時の朝食メニューが見られるはずだ。人間、足腰もそうだが食が細くなると一気にガタがくる、という話をよく聞くが、それとは無縁の生活をされていたのだろうとわかる(それでも10ほど病気を抱えておられたそうだが)。
また、「あの人はあの世に帰っただけで今も存命である」などと最早妖怪そのものとして語られる水木しげるもまた、健啖家として知られる。その没後も彼の版権管理会社のX(旧Twitter)は健在であり、某ハンバーガーチェーンの新作に挑戦する在りし日の姿が見られるので是非覗いてみていただきたい。
「父さん妖気を感じます」でお馴染みの彼の生みの親であり、太平洋戦争への従軍体験やエッセイ漫画なども多く手掛けた水木しげるの作品には、手塚治虫(言わずと知れた漫画の神様)と石ノ森章太郎(36作続く例のニチアサヒーローの父)とのエピソードが遺されているものもある。
さすが大妖怪水木しげる。漫画の登場人物もバケモノ揃いである。
その漫画のあらすじはこうだ。
とある出版社のパーティーでいつも通り『カーッ』という擬音と共に大飯を喰らう水木のもとに、手塚・石ノ森がやってくる。
↓
手塚・石ノ森「水木先生、最近忙しすぎて全然寝れないんですよ」
↓
水木「私はどれだけ忙しくても10時間は寝るようにしてますよ」
↓
手塚・石ノ森「それは羨ましいですなぁ」と真に受けない。
↓
水木「あんたら睡眠を馬鹿にしちゃいかん(フハッ)。眠ってる時間だけ人間長生きするし、幸福になれるんだから!」とガチ説教。
↓
というエピソードを思い出しながら水木が一言。「…というわけで両氏は早●にしてしまったんだなぁ」
そもそも神様2人をあんたら呼ばわりした上ガチ説教カマせる人間が存在したという事実そのものがどんな妖怪よりも怖くはあるが…。
あぁ、大妖怪ってそういう……。
事実、手塚治虫、石ノ森章太郎共に60歳でこの世を去っている。
かたや水木しげるは、太平洋戦争に従軍し左腕を失ってなおきっちり天寿を全う(享年93)した上あの世で存命なのである(要出展)。
この事実だけでも、いかに食事と睡眠が大事であるかがわかるだろう。まさに,「あんたほどの人が言うなら…」というやつだ。
※それでは、表題の回収を始めます。
受験生というものは1~3月にかけて“激務”をこなさねばならない宿命である。
時間はない。それはわかる。
私の教え子にも、かつて睡眠時間4時間で高校生活を全うした者がいたが、何も全人類がショートスリーパーになる必要はない。どれほど知識と技術を積み重ねたところで、試験当日に体調を崩せばそれまでである。
大切なのはそうならないための計画性であり、調子が良くても悪くても「気分で勉強しない」自制心である。
追い込みの時期ではあるが、それでも最低限の睡眠をしっかり取ること。勉強と休息の切り替えをしっかり行うこと。この意識をぜひお持ちいただきたい。そもそも、睡眠は記憶の定着にも必要であり、受験生にとって疎かにしていいものではないのだ。
もうすぐ冬期講習が開始となる。生徒の皆さんには万全の体調で授業に臨んでもらえるよう、食事・睡眠をしっかり取っていただきたい。
根を詰めすぎているときにはぜひ、水木しげるの「あんたら睡眠を馬鹿にしちゃいかん(フハッ)」という言葉を思い出していただければ幸いである。
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