本日のパスカルの賭け
富山本部校高校部
宗教と科学の関係はまれに入試問題で取り扱われる。
科学の発展した現代に生きる者にとって宗教と科学は対立するように思える。しかし天体の運動の解明に貢献したニュートンやケプラーは敬虔なキリスト教徒であったとされるし、膨張宇宙説を唱えたジョルジュ・ルメートルはカトリック司祭であった。アインシュタインは人格神は否定しているが、スピノザ的な汎神論は肯定していた。「神はサイコロを振らない」という有名な言葉はアインシュタインに関する英文を読むと頻繁に目にする。これは確率で宇宙を記述する量子力学に対する違和感を現したもので、背景知識として覚えておいて損はない。興味深いのはパスカルが論じた期待値論的な神で、今日では「パスカルの賭け」と呼ばれている。パスカルの主張は以下のとおりである。
・神が存在する場合は、神を信じれば無限大(正)の幸福があるが、神を信じないと無限大の不幸がある(少なくとも無限大の幸福は得られない)。
・神が存在しない場合は、神を信じれば宗教に係る多少の制約が生じるが、神を信じないとそのような制約は生じない。
・以上より神を信じるほうが期待値的に得である。
この理論には発表当時から様々な反論があったようで鵜呑みにするわけにはいかないが、科学者(哲学者でもあったが)の神に対するとらえ方が垣間見られて非常に興味深い。

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入試問題に触れてみた