本棚
富山本部校高校部
ウチには三畳ほどの小さな畳の部屋が居間の横にあり、
壁に沿って大小様々な本棚に、単行本、文庫本に分けてそれなりに多くの本が並んでいる。
何冊あるかは知らない。数える気もない。
ただ畳の真ん中にどんと腰を下ろして、本棚全体を眺めまわしていると、
ありゃ、買ったはいいが全然読んでないぞ、という本が何冊かあることに気づく。
おそらく題名、装丁などにひかれて買ってはみたものの、
いざ読み始めてみると、当時の未熟な自分には身に余るものだったのだろうと思う。
とある評論家が戦時中「わづらはしいもの」を処分しようと思い、
その中に自分の蔵書も含めていたことを後悔する文章が記憶に残る。
僕の如き凡下(ぼんげ)にあつては、精神が書物の価値判定をなし、その存在を証明するのではなく、まさにその反対であつて、書物が僕の証しを立ててゐてくれたのでした。・・・
僕は漱石全集や鷗外全集を失つてはじめて、それらの書物が僕を支へ僕を形づくつてゐたものであることを知つたのでした。
本棚を前に妙に腑に落ちた。
授業中もっともらしく「言葉」を語る私を形づくっているのは、この本棚の住人たちなのだ。
失敬ながら今も未読のあなた方へ…。幾らか年を経た今だからこそ、
昔一度閉じた扉を久しぶりに開いてみようと思う。

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