倫理の時間33 昨日の自分と今日の自分
富山本部校高校部
古代ギリシアの哲学者ヘラクレイトスの言葉に、
「人は同じ川に二度足を踏み入れることはできない」というものがあります。
いつも同じように流れている川でも、そこに流れている水は数秒前とは違う水が流れていますし、
その水の流れ方によって、川の底や周辺のものに何らかの変化が起きています。
このヘラクレイトスの言葉は、この世界の本質は変化そのものであり、
万物は絶えず変化するものだと説いているのです(「万物は流転する」)。
人間もそうです。
自分の姿・形は、いつも変わらないように見えますが、
細胞レベルでは一週間経てば、ほとんど新しいものに変わっているそうです。
また、そのような物質的な側面でなくても、精神的な側面でも、変化は起こっています。
昨日納得できなかったことが、今日になって少し落ち着いて考え直すと、意外と腑に落ちたりすることもあります。
人間はすぐに答えを求めてしまう時があります。
すぐに答えを求めようとすると、紋切り型で「〇〇は△△である」という形で、言い切っているようなものにすがりがちです。
ですが、そんな風に言い切ってしまっていいのでしょうか。
人間やその他の事物をそんな簡単にとらえてしまってよいのでしょうか。
「自分って〇〇だから、無理」とか言って、諦めてしまってもよいのでしょうか。
人間は変化するものですし、変化できるものです。
最後は、人間、最後まで信じ切れた者勝ちなのかもしれません。

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