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育英センター 田中の教育ブログ「2026全国学力調査の結果について」

滑川校

先月9月30日、令和8年度全国学力・学習状況調査の都道府県別データが国立教育政策研究所HPに掲載されました。

https://www.nier.go.jp/26chousakekkahoukoku/factsheet/prefecture_city.html

 

こういう調査結果が出た時、すぐに都道府県のランキングを知りたくなる、というのが世の常ですよね。

 

しかし、都道府県の序列化を避ける、今後に向け過度な競争を生じさせないようにする、という配慮から「うちの県の小学生算数の学力は全国〇〇位」といったようなことは、資料からは見えづらくなっております。

 

と申しますのも、各都道府県の学力調査の正答率は整数値で公表されているためです。

例えば中3国語の平均正答率は石川県も東京都も同じ68%です。

 

しかし、平均正答数は小数第一位まで公表されているので、石川県の中学3年生国語の成績は単独全国一位であった、ということが分かるのです。

(後述しますが、石川県は中学生の数学においても単独全国一位でした)

 

さて、石川や東京のように結果が突き抜けていれば順位はわかりやすいのですが、真ん中あたりは特に、小数第一位の中に複数の都道府県が入っており、「全国平均を上回った」等の少しぼやけた報道が中心になってしまうのです。

 

 

中学校の各種テストの成績通知においても、具体的に番数を出す学校もあれば、番数を出さず得点帯の棒グラフ(ヒストグラム)のみを出す学校もありますね。

 

真ん中あたりが膨らんでいるのがテストの作成者としては理想ですが、学力が危険水域になりますと下位に生徒が集中し、長靴型(ブーツ型)と呼ばれるヒストグラムになります。

長靴型の学校は、先生方が定期テスト等を簡単にしようとする傾向があります。

しかし、簡単にすればするほど、実際の入試問題や模試、実力テストと難易度の差が開いていきます。

さらに「学校のテストでは点数が取れている」「学校の番数が良い」「通知表が良い」と油断する生徒が大量発生しますので、そういう意味でも非常に危険だと思います。

 

また、勉強をしっかりしている上位層と、全く勉強をしなくなってしまった下位層に二極化する鼓(つづみ)型になる学校もあります。

標準偏差がとんでもなく大きい(平均点から見てデータが大きく散らばっている)状況です。

 

 

 

 

 

さて、話がそれましたので2026全国学力調査の話題に戻ります。

 

冒頭で少し触れましたが、石川県は中3の数学で全国単独1位でした。

なお、石川県の数学1位は、同率を含めると6年連続となります。

 

さらに石川県は、国語の正答率でも小6、中3ともに同率1位、小6算数は2位という結果になりました。

中3英語については、正答率とはまた別の指標であるIRTバンドスコアで表示されますが、石川県は上から2番目のグループに入っています。

https://news.yahoo.co.jp/articles/2d5369671a5d00579ebd123b1e25dcb6607c070a

↑ 北國新聞該当記事のリンクです

 

上記記事では正答率のみに着目しているため、中3国語は東京都と同率で全国1位タイ、という表現になっております。

しかし、先ほど申し上げた通り、正答数に着目すると国語も実質単独一位です。

 

 

福井県も既報通り、小学生、中学生ともに学力は相当高いようです。

https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/2710799

↑ 福井新聞該当記事のリンクです

中3数学が全国3位、小6国語と中3国語が全国4位、と全国でも最上位層に位置する結果になりました。

 

 

 

石川・福井が素晴らしい成績を収めたのとは対照的に、富山県では課題が多く見えてきています。

https://www.fnn.jp/articles/-/1125398

↑富山県の学力調査結果を報じたFNNの記事のリンクです

 

富山県は小学生の算数で全国平均を下回りました。

中学生の数学は6位~9位のグループ(平均正答数9.4)に入りましたが、他の教科は全国平均並み、といった結果でした。

 

私が富山県の学力調査結果で驚いたのは、中学生の英語、およびICTの利用状況です。

 

まず富山県の中学生英語について。

 

数学や国語と異なり、英語は4技能5領域 [読む/聞く/書く/話す(やり取り)/話す(発表)] の力をはかる上で、日程を分け、話す力はCBT(コンピューター使用型テスト)方式で実施されます。

「読む・聞く・書く」の3技能については、小問も含め16問の出題がありましたが、正答率が全国平均を上回ったのは4問のみ、と非常に厳しい結果となっています。

「話す」につきましては、相手を自宅に誘うやりとり、学校をよくするアイディアについて理由とともに自分の意見を述べる、といった設問で全国平均を下回りました。

しかし、それ以外の設問については全国平均を超えており、「話す」力はおおむね満足できる水準です。

 

 

次に富山県のICTを活用した学習状況について。

 

以下、都道府県・指定都市別ノートにある、富山県の全体的な特徴についてのまとめコメントを引用します。

 

小学校においては、「読書等」や「自己有用感・心理的安全性等」領域のスコアについて、高い結果が出ている(うち、「読書等」は、全国と比較しても高い)。

また、「算数に関する意識」や「学習習慣」領域のスコアについて、低い結果が出ている(うち、「算数に関する意識」は、全国と比較しても低い)。

中学校においては、「読書等」や「向社会性」領域のスコアについて、高い結果が出ている。

また、「ICTを活用した学習状況」や「国語の学習活動」領域のスコアについて、低い結果が出ている(なお、いずれも、全国と比較して低い)。

 

石川県、福井県は「ICTを活用した学習状況」領域のスコアについて高い結果が出ており、全国平均と比較しても高いです。

 

ICT活用の成功・失敗が、学力調査の数学や国語の結果に影響した、かは分かりません。

しかし、富山県の教育における大きな課題である、と確実に言えるでしょう。

 

今回の記事は以上です。

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