生のしまい方
富山本部校高校部
ニュース番組放送中のテレビから「タイヒソウ」という言葉が耳に飛び込んできた。
タイヒソウ?!
振り向くと「堆肥葬」という話題だった。
ご遺体を木くずや藁などと一緒に専用の装置に入れ、微生物の分解力によって、
30~40日で完全に「土」に変える葬送方法が今注目されているということだった。
人はいずれ土(自然)に帰っていくのだから、ということなのだろう。
とある模試の問題文に「鳥葬」というのもあった。
少々野蛮だが、ご遺体を野外に放置してハゲタカなどの鳥類に食べさせる、
チベット仏教圏やモンゴルなどに伝わる伝統的な葬送儀式らしい。
生前生あるものを食してきた人間が、最後には自身を自然にお返しするというわけである。
火葬の末、遺骨を厳めしい石造りの墓に先祖と共に押し込めるというのはいかがなものか、
というのが、筆者の言わんとする所だったと記憶している。
なるほど、それもそうだなあ、と思う。
かたや現代は「健康」信仰が世間に行き渡り、老いや病や死は極力秘匿されるべきという
風潮が、人々の間で共通感覚となっているらしい。
いかなる死生観を持てばよいのか困ってしまう、まさに「困った」世の中である。
いずれせよ、
私もそろそろ「生のしまい方」を少しはまじめに考える年齢にさしかかったことだけは、
確かである。
