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育英センター 田中の教育ブログ「時間切れしやすい教科」

富山本部校別館(中学部)

テストにおいて、タイムアップが迫ってきたときの、あの独特な胃がキュウッとせりあがる感覚は嫌なものですね。

「なんだ、この数学のテスト簡単じゃん」と余裕の表情でいたら、裏にびっしり問題があった時にも同じ感覚に襲われます。

 

5教科のうち、試験で特に時間切れしやすい教科は英語、数学、国語です。

 

英語は全国のあらゆる入試で長文の単語数が増えています。

例を挙げますと、センター試験では4,200語程度だった語数が、大学入学共通テストではおよそ5,400語、なんと1,200語も増加しました。

中学生においても、新学習指導要領に基づいた新しい教科書では、中学校3年間で学習する単語数が、以前の1,200語から1,600~1,800語に増加しています。

よって、これからの高校入試においても単語数の増加は避けられず、ますます読解スピードの遅い子単語を覚えていない子は時間切れしてしまう、という事態が考えられますね。

※高専入試などでたまに見られるのですが、他教科との融合問題(英語で理科や数学が説明されている)が出た場合、英語の試験なのに、計算の欄がついていたことも過去にありました。

過去問や模擬試験で入試の形式に慣れておく、ということも大切になりますね。

 

数学は、生徒同士の会話の穴埋め形式など、表現力を問う設問が増えたがゆえに設問の文字数が増え、読解力が今まで以上に要求されるようになりました。

※なぜそういった問題が増加しているか、につきましては過去の記事(高専について その2)で触れておりますので、そちらをご覧ください。

また、単に計算力を問うのではなく、思考力を問う問題のウェイトが増加しているため、いかに計算が速い子であっても時間をとられます。

金沢本部校にいた頃、金大附属高校の校長先生が校舎にわざわざ入試の説明にお越しになり、情報交換をさせていただきました。

そこで特に強調なさっていたのが「入試は思考力を問う出題に注力する」ということでした。

先生がおっしゃった通り、金大附属高校の入試問題の数学は特徴的でして…

今年2021年は最初の小問で 75の2021乗 ←この1の位の数字と、10の位の数字を答えさせる問題を出題しています。

富山県生徒児童思考大会 http://toyamaken-kyouikukai.la.coocan.jp/sikou.html を彷彿とさせる問題ですね。

こういった傾向も、全国の県立・公立高校で増えていく可能性があります。

 

国語は、問題を解く順番が、時間切れに大きく影響します。

県立高校入試において、よく作文から先に書き始める生徒がいますが、実は非常に危険な側面があります

確かに、先に作文を完成させれば、多少の減点はあったとしても確実に点数を得られる、というメリットがあります。

作文はどの県の入試においても配点が高いですからね。

しかし、50分という試験時間を有効に使う、という観点からすれば、実は作文を最後に残すほうが有利な場合が多いのです。

 

作文の答えは、自分の脳内にあります。

よって、試験終了まで残り5分となった時、作文が半分程度書けていれば、多少急いで字は汚くなるかもしれませんが残りを完成させることができるでしょう。

しかし、作文を先に書き、読解・記述問題を大量に残した状態で残り5分となった時を想像してみてください。

答えを自分の脳内から生み出す作文と異なり、記述問題、読解問題の答えは文章を読まないと書けません。

タイムアップが迫る中、焦って生まれたての小鹿のように震えてしまい、読んでも読んでも頭に文章が入ってこない、という現象が起きます。

こうなってしまっては手詰まり、負け戦ですね。

 

作文を先に書く場合、時間管理をしっかり行い、特に記述問題のための時間を残しておく、ということが大切になってきます。

国語は大学入学共通テストにおいても、設問を解く順番で点数が変わることがある教科です。

よって、「自分はどの順番で問題を解くと点数が上がるか」を把握し、事前に作戦を決めておかなければいけません。

是非模擬試験でいろいろ試しておきましょう。大切な入試本番で、いきなりとったこともない作戦を試すわけにはいきませんからね。

 

入試問題の設問の順番には、きちんと意味があります。

 

上記のように、国語で作文が最後に来ているのにも意味がありますし、英語において、英作文が設問の最後にくる県が多いのにも意味があります。

先に対話文・長文を読んで、正しい英文にたくさん触れていれば、頭が英語脳になり、最後の英作文のミスが多少は減るはずです。

読解問題に出てきた文章はすべて正しい英文ですからね。

もちろん、文には三単現のsもきちんと付いていますし、be動詞と一般動詞が混じっていることもありません。

いきなり最初に英作文を書き、普段の自分の悪い癖が全てでてしまった答案も多く目にします。

 

さて、今回の記事はここまでです。

次回の記事は「時間切れしやすい生徒の特徴」についてです。

時間切れにお悩みの生徒、保護者の皆様は是非お読みください。

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