富山育英センター

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いつの日かの彼ら

富山本部校高校部

『羅生門』の作者を漢字で答えなさい。

正解はもちろん「芥川龍之介」。「川龍之介」と書き間違うのは想定内。ところがとある生徒の答案に「北川次郎」とあった。全く想定外の答えに、「北川次郎?だれっ?」と思い、テスト中彼の頭の中で起こっていたことを想像してみる。

最近はあまり耳にしなくなったが、いっとき『セーラー服と機関銃』などで、一世を風靡した「赤川次郎」という作家がいる。そうか。彼はなんでもいいから解答欄を埋めようと考えた末、時の人気作家を想起したものの、その名前さえも間違ってしまったのだ。間違えるにしても、なんと回りくどい間違いだと思い、赤ペンを放り出すほど大笑いしてしまった。

 

「人の意見や批評を全く気にかけないで聞き流すこと」を意味する「耳」を使った四字熟語を答えなさい。

正解は「馬耳東風」。ところがとある答案に、「耳無芳一」(※みみなしほういち=怪談)とあった。なんかあながち意味は通じなくもないような気もして、やはり腹を抱えて笑ってしまい、まったくの間違いであるにも関わらず、結果「おもしろ解答」としてこっそり1点やってしまった。

 

どちらも私が非常勤講師として勤めていた東京の某男子校でのエピソードだ。

教壇正面前寄り真ん中に、ボス猿然と〝年齢不詳〟の丸坊主の男が腕組みして鎮座していたり、人が板書をしている後ろで時折、取っ組み合いのけんか(じゃれ合い)が突如始まったりと、なかなかスリリングで、マンガのような、〝素敵な〟男たちが集まる高校だった。

そんな彼らも今はすっかり中年男そして父親になって、仕事や子供の進路について、日々悩んだり格闘したりと、彼らなりに懸命に生きているのだろうなと想像すると、ちょっとほっこりとした気分にもなる。

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