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化学は欲張ってはいけない1

富山本部校高校部

高3はちょうど無機化学を学習しているタイミングです。無機化学は理系の生徒にとって,最初は易しく感じますが,最後には苦手意識を持たされて受験を終える分野です。

私が授業中に言うのは,「解いた問題は完璧にした方がよいが,初見の問題であれば,よくわかっているつもりの分野でも,8割くらい出来ればOK。絶対,『欲張るな!』」です。

物理学科で物性分野を学んでいた私は,関連性から無機化学も学んでおきたいと思い,化学科で指定されていた教科書を買いました。その教科書のまえがきが思い浮かびます。
「無機化学は覚えることが多く大変だという声をよく耳にする。しかし,…」
どうやらこの本はうまいまとめ方がされていて,簡単に無機化学の全体像を把握できる非常に効率が良いもののようです。期待しながら続きを読むと,
「しかし,それが無機化学の面白さであって…」
つまり諦めよ,ということのようです。
受験生時代は,化学は得意科目で自信もあったのですが,ついに大学生時代にはその教科書を読み切ることはできませんでした。

教えるようになってから,入試問題中に知らない物質やその性質を問うものをちらほら目にします。無機化学の知識不足を感じて再び本を手にしました。分厚さといえば,高校生がよく使う「新研究」なる参考書よりちょっと厚く,活字もちょっと小さいくらいの本です。しかし,その本をもってしても全く情報量が十分でなく,無機化学の恐ろしさを痛感しました。

入試で空欄を埋めるのは,実は簡単です。思いついたことを書き入れればよいのです。しかし,全く的外れな内容で埋まっている答案が,採点者にどのような心象を抱かせるのかを考えるとどうでしょう。「合格したくてよく頑張って書いたな。」と感じることなどなく,「勉強せずに,付け焼刃でごまかそうとしている。理系の人間としては絶対許したくない答案だ。」と思われ,むしろ合格から遠ざかるのではないかと思います。

繰り返します。
「8割くらい出来ればOK。絶対,『欲張るな!』」

 

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