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花火

富山本部校高校部

昨夏に何かの景品でもらった花火が一袋物置にあるのを思い出して、

久しぶりに花火がしたくなった。

 

いずれもパッと華やかな花を咲かせたと思うやいなや、

10秒も経たないうちに最後の火種がストンと地面に落ちて、

街灯にぼんやり照らされたいつもの静かな夏の夜が帰ってくる。

 

改めて、何ともはかないものだなぁ、と思う。

 

夏期講習高2現代文テキストのとある評論文に、

「(人間の身体の大きさ同様)人間の寿命も、科学的、哲学的な思考をするのに最も適当な時間の長さだ」という一節があった。

 

諸行無常というが、命のはかなさという点では、

生きとし生けるものの中で、人間はまだマシな方なんだなと思う。

 

最後に数本残った線香花火に、順に火をつける。

せつなくもはかない花がいっとき虚空を舞ったかと思うと、

紅焔の涙のひと粒が、バケツの水にちょんと落ちる終焉の繰り返し。

 

たとえ1回1回がはかなくとも、

人一人には何度も花を咲かせる時間がまだあると思えば、

少しずつ元気が湧いてきそうな気がする、猛暑の夏である。

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