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私の好奇心2

富山本部校高校部

今回は,前回の続きとして,大西琢朗さんの書かれた本である「論理学」で学んだことについて書いていこうと思います。なにぶんにも久々にまじめに論理学を読んでいるので,分かっていないこと,分かっていたはずなのに忘れてしまったことなど沢山ありますので,誤り等ありましたらご容赦ください。

大西琢朗さんの本を読んで新しく知ったことを書いてみます。

真偽(正しいか正しくないか)を決めることができる命題pがあるとします。pが真のときpの値を1,偽のときpの値を0とします。このときの,1,0を真理値といいます。これはほとんどすべての命題(“言明”)論理の教科書には書いてあります。これを,pに対して,1または0に対応させる関数v(valuation”付値”)と考えるのはなるほどと思いしました。そして,vをモデル(model)と捉えるのが,「うまい」と感じました。例えば,命題p(=「私は福岡県出身である。」),q(=「私は広島大学の卒業生である。」)があるとき,v(p)=1でありv(q)=0であることを,この世界の「私は福岡県出身だが広島大学の卒業生ではない。」というモデル=模型を作ったと考えます。

この本では,これ以降の章もこの「モデル」という考えで進んでいきます。こんな考え方もあるのかというのが率直な感想です。「はじめに」にも書いてありますが,「モデル論」と「証明論」の2本立てで理論が展開するのが普通であるそうですから,まずこの本を読んでから,文献案内をもとに証明論が書いてある他の本を探して読んでみようと思っています。

ちなみに,前回書いた, ―難しい分野の勉強の仕方は,(ⅰ)「深く,納得しないところを残さないよう,ゆっくりと着実に読み進める。」,(ⅱ)「とりあえず概要をつかみ,そのあと何度も読み返すことで,実態を把握する。」の二択だと思います。― に関しては,オックスフォード大学の数学・論理学の先生であったチャールズ・ラトウィッジ・ドジソン(作家としては不思議の国のアリスで有名なルイス・キャロル)は本の中で(ⅰ)を求めています。一方,最高の(数理)論理学者の呼び声の高いクルト・ゲーデルは,友人のアルベルト・アインシュタインの本を自身の母が読もうと思うと伝えてきたとき(ⅱ)を母に勧めています。

 

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