まだまだ不惑の境地には至らない
富山本部校高校部
行平中納言の「関吹き越ゆる」と言ひけむ浦波…
〈訳〉行平中納言が「関吹き越ゆる」と(歌を)詠んだとかいう浦波…
「けむ(けん)」は、基本過去推量(…ただろう)の意味を持つ助動詞ですが、
この場合は、行平中納言が過去の著名な文人であることも考慮すれば、
「過去の伝聞」で訳す方がBetterであることも確かです。
実際、文法書にも「過去の伝聞」が意味の1つとしてきちんと説明してあります。
でも、「(歌を)詠んだだろう浦波…」と訳しても、さほど遜色がないことを思えば、
目の前の生徒に「ここは過去の伝聞で訳してね」と強く訴えるのもはばかられます。
要は二次試験で記述国語が必要で、場面に即した意味の違いを表現し切る力まで
必要か否か、ということなんですが、
高1生の前で説明をしていると、どこまでしっかりと伝えるべきかについ迷ってしまう
今日この頃です。何年もこの仕事をしていながら、今さらなわけですが、
「四十にして惑はず(=不惑)」には、未だほど遠い有様なのです。
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