大和言葉―春―
富山本部校高校部
「東風(こち)」、すなわち北陸地方でいう「あいの風」が吹き始めて、
「水温む(みずぬるむ)」時節の到来です。
ここ富山でも、ようやく各地で桜が「綻(ほころ)び」始め、
来週には満開の花々が期待できそうです。まさに「山笑う」ごときの情景です。
でも、桜は満開となるやいなや、風あるいは「花の雨」にさらされて、
間もなく宙を舞って散ってゆきます。
そして川べりに連なる桜は、散った花びらが水面に「花筏(はないかだ)」をなし、
川を桜色に染めて流れてゆきます。
今年もまた「心ときめく」光景が目を楽しませてくれそうです。
「東風(こち)」「あいの風」「水温む(みずぬるむ)」など「 」で括った語は、
「大和(やまと)言葉」と呼ばれ、漢語や外来語とは違い、古来より日本に定着している
日本固有の語―和語―に類するものです。
冬の晴天の空に舞い散る雪片を「風花(かざはな)」というのもそうです。
なんだか美しさや柔らかみ、えもいわれぬ情緒を感じませんか?
ちなみに「桜(さくら)」や「水面」を「みなも」と読むと、これも大和言葉のようです。
