育英センター 田中の教育ブログ「都市伝説」
富山本部校別館(中学部)
当ブログの過去のよりぬき記事、「考える葦」「呪(しゅ)」は、私が育英センターに入社したばかりの頃、保護者様向けにお便りに書かせていただいたコラムです。
当時は滑川校におりましたが、やはり最初に勤務した校舎、最初に受け持った生徒、というのは強く印象に残るものです。
そして保護者の皆様との会話も強く印象に残っております。
当時、保護者の方からよく聞いたのは、「〇〇高校は内申を見ないと聞いたのですが」という噂話です。
冷静に考えれば、そんなことはありえないとすぐに分かるのですが、入試はやはり誰にとっても不安なのだな、と当時強く感じました。
不安のあるところには、噂話、オカルトが付き物です。
△△附属高校の推薦は女子しかとらない、という噂、◇◇高校の国語は記述問題に部分点がない、という噂・・・
入試においては、上記の噂はありえない、むしろあってはいけないものだと断言できます。
入試の判定については、入試の公平性を担保するためにも、どのように合否を判定したのかを記録する義務が生じます。
私立医大の入試について、男女の公平性が問題になったのは記憶に新しいですね。
東京都立入試でも、定員に男女の割合が決められているため、入試の公平性に対する問題が噴出しています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/aa55ec861ba9ef03e6ad714d3df5127d3b1dd3cb
公立入試においては合否判定も公務であり記録が残されます。
内申点を見ないのであれば、中学校の先生方が激務の中作成なさった調査書が無意味となってしまいます。
人間性を問う方向に文部科学省が舵を切っている中、むしろそれは逆である、とお分かり頂けると思います。
公立高校は、入試後に得点開示を行っているところがほとんどです。
また、中学校の中には、生徒・保護者に「内申点は〇〇点です」、とはっきり明言しているところもあります。
以前の記事で書いた通り、進学校は内申をあまり見ないように制度化している県もあります。
結論として、以下の事が言えます。
どの高校においても(例え進学校でも)、内申点での逆転があること
女子の方が平均して内申が高くなる※育英センター調べ(授業態度や宿題の提出状況が総じて男子よりしっかりしているから?)ため、書類選考のみの推薦入試に強いこと
入試問題の採点も公務であるため、採点のガイドラインに沿って〇をつけなければいけないこと
オカルトは具体的なデータをもとに消し去っていくべきです。
我々育英センターは、データを分析し、生徒の本番での解答状況を聞き取って得点開示の点数と照らし合わせ、学校説明会に足を運んで質問することを心掛けています。
※国語の部分点については、入試本番で普段とったこともない驚異的な国語の点を取って石川県トップ校に合格した塾生が、解明に寄与してくれました。
さて以前、冒頭に話題に挙げた、内申を見ないと噂の〇〇高校の学校説明会で先生に伺いました。
私「相も変わらず、貴校は内申を見ないという噂が流れています」
先生「都市伝説ですね」
残念ながらオカルトの多くは、あまりデータを持たない塾が流しているケースが多いとも聞きます。
入試はだれにとっても不安です。
だからこそ不安をあおるようなオカルトに流されず、エビデンスを伴った正しい情報を入手することは大切ですね。
また不安になると、極めてまれな成功事例に感化され、勉強の王道から外れてしまうこともあります。
しかしそれは、「努力しなくても、人生宝くじが当たれば…」という考えに近いものを感じます。
つきましては、令和3年6月26日(土)、午前11時よりオンライン合同保護者会を実施いたします。
「保護者のお悩み、お答えします」というタイトルです。
事前に皆様のお聞きになりたい質問をアンケートで頂戴しますが、その他、ご不安がおありならば(ご不安がなくとも是非)当日チャットで質問をお寄せください。
ただし定員に限りがございますので、お申込みは育英センター各校舎へお早目にお願いいたします。
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